虐待サバイバー コマクサの憂鬱

虐待サバイバーの回復への道

昨日の話 2

どうしてそんな、過去の虐待について

掘り起こし始めたの? とオットが聞くので

障害年金を貰おうとしてるのが

後ろめたい、ということもあると思う」

と言った。

 

怠けてるだけで、本当は働けるんじゃないか。

働いていない主婦さんは、

なんのお金も年金から貰えないのに

貰おうとするなんて不正なんじゃないか、

そう疑う自分がいる。

でも今はどうやったって働けない。

働けない理由を探しているのかもしれない、

と私は説明した。

 

隣に座っていた長女が、

泣き崩れている私の背中をさすりながら、

 

「だって、こんなに(病気が)酷いじゃない。

障害年金を貰ってもいいと思うよ」

 

と言った。

 

私の状態を

「こんなに酷い」

と認めてくれたことが嬉しかった。

何も出来ない私を責めていないことが

感じられて、ほっと安心をした。

「パパだってそう思うから

ママのためにいろいろ動いているじゃない」

と長女は言った。

 

オットも

「コマクサに働けなんて思ったことはない。

そんなこと、言ったことないじゃない」

と言った。

 

二人で、

だってママは厚生年金を今まで

どのくらい払ってきたのよ。

少しくらい返して貰ったって

不正でもなんでもないよ、

と言ってくれた。

 

 

 

長女は、

「落ち着くと思うから、

ホットミルクを作ってあげるね」

と言って、温めた甘いミルクを

私の前に置いてくれた。

 

「そんなに辛くて

母親のせいにすれば救われるなら

そうしたっていいとおもうよ」

と、長女は言ってくれた。

 

「もうおばあちゃんは亡くなってるから

おばあちゃんを傷つけることもないしね」

と私は言った。

 

長女の作ってくれたホットミルクを飲んで

私は泣きながら眠った。